第1章 美しい花

  『ねえ、貴方は知ってる?

        「神花の花詞」を…』

あれは、美しい花。

だけど、今は氷の中にいる花。

その花は、生きているのか、生きていないのか分からない程に美しい。

その美しい花は、いつになったら、

その瞳を開けて、僕を見てくれるのか…。

今の僕は、11歳の僕。

僕はやっと思い出せた、あの事を…。

だから、僕は、決めたんだ美しい花を助けるのだと…。

そのためには、僕は大人になっていかねばと…。

あの日の湖の温かい砂の上で会った美しい花。

そして、美しいの微笑みと、僕を触った感触。

僕は忘れない…。

そして…

あの日に美しい花が僕に言い残そうとした言葉と、

僕に授けた力の謎を知るために僕は歩んでいく…。

美しい花を取り戻すために…。

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